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真の専門家

 2011-09-25
「そうするとわれわれが何をやらなければいけないのかというと、まず汚染地で徹底的な測定ができるように保証しなければいけません。
われわれが5月下旬に行ったときに、南相馬にはカウンターは1台しかないということでしたが、実際には米軍から20台の個人線量計が来ていました。しかし市役所の教育委員会ではその英文の解説書が分からなくて、われわれが行って、教えてあげて実際に使い出して、初めて20個での測定ができるようになった。それが現地の状況です。
それからさきほどから食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウンターというのではなしに、今日ではもっと高性能の、半導体を用いたイメージングベースの測定器が、はるかにたくさん開発されています。
なぜ政府はそれを全面的に応用してやろうとして、全国で機械を作るためにお金を使わないのか。事故から3ヶ月経って、そのようなことがまったく行われていないことに、
私は満身の怒りを表明します

「除染には実際に何十兆円という国費がかかり、今のままだと利権がらみの公共事業になりかねないという危惧を私は強く持っています。国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって本当に除染をやるか。莫大な負担を国策として負うことを確認し、世界最高水準で除染を行なう準備を即刻開始してください。7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体、何をやっているのですか!

これは、この7月に行なわれた衆議院厚生労働委員会の「放射能の健康への影響」の質疑で、東京大学の児玉教授が熱く語られた言葉の一部です。
太い大文字の部分は、Amazonでの内容紹介や本の帯に用いられているフレーズにもなっています。
以下の本の案内は、FC2ブログ内にある「おすすめ商品」の和書の中で、私が書いた書評です。

内部被曝の真実 (幻冬舎新書)内部被曝の真実 (幻冬舎新書)
(2011/09/08)
児玉龍彦

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東京大学アイソトープ総合センター長で東京大学先端科学技術研究センター教授(システム生物医学、内科医)の児玉龍彦先生が、2011年7月27日(水)に行われた衆議院厚生労働委員会の「放射能の健康への影響」にて、参考人として熱弁を述べられた、その全発言が収載されています。
YouTube等では、その模様を今も見ることが出来ますが、なかなかそうした視聴環境が得られない方には、是非、この本を読まれる事をお勧めします。
児玉先生は、非常に責任感が強く、考え方が利得などに左右されず本質からブレない方だと思います。つまり、先生が話されている事は、信用できるのです。


初め、私は、この児玉教授に対してたいへんな誤解を持っていました。
なぜなら、東大といえば、カエル顔の嘘つき教授や、プルトニウムは飲んでも大丈夫と大ボラを吹きまくって安全デマを広める、国民をおちょくった御用学者しかいないと思っていたからです。
ですから、初めて児玉先生の名を見かけた時は、東大と云う肩書きが目に入った瞬間、また新しい御用学者が出てきたのかと苦々しく思ってしまい、児玉教授に関する記事などは見向きもしなかったと記憶しています。

思い込みは怖いですね。
もしも、「東大=クズの御用学者達」と云う思い込みが続いていたら、「私は満身の怒りを表明します」と国会で述べたと云う事を聞いても、「大そうなパフォーマンスをしておいても、結局は御用学者としての本音を言い出すのだろう」みたいに捉えていたかも知れません。
危うく貴重な人材の存在に気付くのが遅れるところでした。

さて、書評にも書きましたが、この本には、国会で児玉教授が述べられた事が全て載っています。また、国会出席後に出演された「ニュースにだまされるな!」(CS放送朝日ニュースター、司会:金子勝氏、中村うさぎ氏)で、国会発言に対する他の方たちからの疑問や批判について答えられたものも収載されており、若干専門色が強い部分もありますが、全体的にはたいへん分かりやすいお話をされていて、とても有益な内容だと言えます。

もしも、国が誤った道に進み、情報統制が厳しくなれば、間違いなく本書は焚書の対象になるでしょう。
それだけ、放射能の脅威に対しての真実を、誠実に語られているものだと思いました。

ところで、私が書評で、児玉先生は信用できると書いたのは、“専門家”について語られている次のくだりです。
二箇所ありますが、その部分を全文抜粋します。

-----抜粋開始-----

<第二部 疑問と批判に答える>59頁~61頁
危険を危険だとはっきり言うのが専門家

-福島にとどまって住まざるをえない人々がいる以上、その人たちのためにどのような対応を急ぐべきかが重要だ。危険だ、危険だとばかり言っていてもしょうがないのではないか。
(オルダ注:ここは問い掛け)

これは、危険というものに対して、専門家がどう対処するかという問題です。
物事には「属性」と「本質」があります。「波の高さが何メートルか」というのは、属性の問題です。これに対して、「波と津波は全然違って、沖合で3メートルでも、持っているエネルギーが全然違うから、岸に来たら30メートルになりますよ」というのが本質論です。専門家がすべきなのは本質論です。だけれど原子力学会では、「何メートルぐらいの津波を想定すればいいか」という津波の評価を行なった際に、「津波の本質論ではこうなる」という議論をするのではなく、「現実的に考えて、だいたいこれぐらいの波に対応しておけばいいでしょう」ということをやってしまった。
私はゲノムの専門家ですが、私たち専門家が言わなくてはならないのは、現実はこうだ考えて結果に手心を加える、ということではありません。どんなに大変な事態であっても本質を正確に言わなければならない。日本の国民は馬鹿じゃありません。みな真面目で、しっかり考えてくれています。
専門家が本質論を言うことで、初めて専門家は信頼されるし、事態が回避される。今、人々がセシウムの危険性を知れば、その危険を回避するのに、何としてでもセシウムの除去をみんなで頑張ってやろうとか、どんなに大変でも食品の検査をやっていこうとか、そういうふうになっていきます。
だから、健康被害の問題について、こういう可能性があるということをまずきちんと言うのが、われわれ医学の専門家の責任です。「最初からこれを言ったらこっちがダメだろうから」と折り合いをつけてしまったら、専門家でなく政治家です。
そういう話は津波でたくさん出てきています。石巻では、「自分の作った防災施設を津波が襲って、人が死んじゃったんです」と、専門家の人が本当に胸を詰まらせていました。一方で、日頃から「津波が来たら逃げろ。まわりを見て、助け合って、とにかく高いところへ逃げろ」と教えてきた子どもたちが生き延びたことに、防災の専門家として本当の役割を果たせたと喜びを感じた人もいます。
危険なことがあったら、これは本当に危険だから、苦労があっても何でもやっていこうと国民に伝えるのが専門家です。みんなが専門家に聞きたいのは、何も政治家みたいに折り合いをつけることじゃない。危険を危険だとはっきり言うのが専門家なのです。今までの原子力学会や原子力政策のすべての失敗は、専門家が専門家の矜持を捨てたことにあります。国民に本当のことを言う前に政治家になってしまった。経済人になってしまった。これの反省なくしては、われわれ東京大学も再生はありえないし、日本の科学者の再生もありえないと思っています。


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<おわりに 私はなぜ国会に行ったか>112頁~115頁
専門家とは、歴史と世界を知り知恵を授ける人

今回の震災は「想定外」だった、と言う専門家が多いのは事実である。
大津波の歴史を持つ釜石市では、群馬大学の防災学の片田敏孝教授を防災アドバイザーとして、津波対策を練っていたという。しかし、ハザードマップに従って、4億円かけて2年前にできたばかりの鉄筋コンクリートの2階建て防災センターに逃げ込んだ数十名の人は、あっというまに濁流にのみこまれた。2階の天井まで海水が迫る中で、わずか20センチの隙間でカーテンレールにつかまって息をできた女性が生き残った。震災の直前に津波の防災訓練をした場所で九死に一生を得た、という女性の証言を前に、片田教授は言葉を失った。

「防災センターも浸水想定の範囲の外側にあったんですね。地域の方々はわずか数日前に、そこへ駆け込む避難訓練をしておられたんです。そこへ逃げたんですけども、その状況想定をはるかにしのぐ津波でした。そこで多くの方が亡くなってしまったんですね。一体この状況想定ってなんだったんだろうかって、本当に思いましたね」
(NHK「クローズアップ現代」3月21日放送 番組ホームページから)

「僕も頭の中では、こんなこともありうるんだということは当然知恵としては持っていました。でも、そのレベルの状況想定を元にしてしまうと、あまりにも激しい状況が想定されますから、現実離れした対応が必要になってくる。そこで行政としては現実的な状況想定にして、それがハザードマップの形で表され、それに基づいて防災を進めてきたんですね」
(NHK「クローズアップ現代」3月21日放送 番組ホームページから)

片田教授の発言は、専門家が本当の危険を「想定」するのでなく、現実的な対応をもとに防災計画を進めたことを示している。逆に言うと専門家は、第三者の立場で予測すべきで、原発の津波対策の改修工事にいくらかかるかというようなことを考えてはいけないことになる。
それでは、想定外の事態のときに、専門家は無力なのであろうか。そうではない。片田教授は、釜石市とともに、「手引き」を作り、小学校の子どもに三つのことを伝え続けてきたという(朝日新聞3月23日朝刊)。
「揺れたら家に向かわず、とにかく逃げろ。」「ハザードマップを信じず、状況を見て判断すること」「そして人を助けること」
こうして小学生は中学生と合流し、1キロメートルを走り、避難場所の高台の介護施設に行き、迫る波を見て、さらに上まで逃げた。この結果、校内にいた中学生212人と小学生350人は、1名も死ななかった。
一見「現実的な」ハザードマップを信じず、とにかく状況を見て、できる限り早く、高いところへ逃げるという「手引き」は、世界の歴史からの知恵を子どもに授けることであったといえよう。
専門家の貴重な助言であった。これが子どもの命を助けた。
専門家とは、歴史と世界を知り、本当の危機が顕在化する前にそれを防ぐ知恵を教える人でなければならない。


-----抜粋終わり-----

私は、このくだりの話を読み、とても感心いたしました。
私自身、専門家と言われる人たちは、その専門性を活かして、ある意味、物事に折り合いを付けていくのは当たり前と勘違いしていた部分があります。
でも、児玉教授が仰るように、専門家が折り合いを付けてしまったら、真実は完全に闇の中に消え去っていきます。
科学的な真実や、実際に起こった事実は、正面から受け止めて知りうるべきで、その上で、どこで折り合いをつけるかを考え、議論するべきなのです。

ところが、間違った思い込みが信念になってしまって原発の安全論を語るのならまだしも、御用テレビにしゃしゃり出て、うそ八百の大ボラを語る輩は、必ずその言動をコロコロと変えています。この輩が言葉を変えるのは、難しい話を易しくするためではなく、詭弁を取り繕うためなのです。
つまり、別の思惑や目的があって、真実や事実を捻じ曲げる事に勤しんでいるのですね。
当然、そんな連中の言うことは信用できません。

しかし、残念な事に、そういった御用学者連中の詭弁に、まんまと騙されてしまう人が多いのも事実です。
そうした人々は、その人たちのレベルでの利権などに追い縋っているが為に、危機を正面から受け止める事が出来ず、大きな変化が来るかも知れない重圧に耐えられないのでしょう。

でも、真実を受け入れる事はそんなに怖い事ではありません。
児玉先生も仰っているように、信頼できる専門家の話に耳を傾ければ、我々がやるべきことは自然と見えてくるはずです。

児玉教授の国会での話を聞いていた国会議員や官僚の中には、きっと、「経済や我らの立場も分かりもしない学者風情が何を抜かすか…」などとせせら笑いながらやり過ごしている者もいたと思います。目に浮かびます。
しかし、そんな連中は、既得権益と云う麻薬にドップリ浸かった薬中患者ですから、将来はありません。

原発震災で汚染された日本を洗濯できるのは、問題の本質を理解できた人々だけです。
せこい既得権益に目が眩みさえしなければ、誰もが本質を理解できるはずです。
児玉先生のように、誠実に真実を教えてくれる専門家の方々もたくさんいますから、我々小市民もシッカリと前を向いて立ち上がりましょう。

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Author:オルダ
『三丁目の夕日』時代に、東京都心の某三丁目で産湯に浸かった、不思議マニア、地震雲ウォッチャーにして、野球大好きな、どこにでもいるオヤジの一人です。

ブログのタイトルは、子供の頃に好きだった『天才バカボン』のパパさんの決め台詞から拝借いたしました。

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