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TPPの罠

 2011-10-23
今、原発問題のニュースを聞かない日はありませんが、ここ最近になって、チラホラとTPPのニュースが再び盛んに聞こえてきています。

しかし、「TPPってなんじゃ?」と思われる人も多く、そうした人々は、なにやら難しそうな経済問題みたいだから自分は考えなくてもよさそうだとか、農業の問題みたいだから自分には直接は関係なさそうとか、そんなふうに捉えているんじゃないでしょうか。
私も、このTPPという聴き慣れない言葉を初めて耳にした頃(いつだったかな?3、4年くらい前だったかな?)は、同じように考えたものです。

でも、そうじゃないんです。私たちの生活と国家の形態に非常に密接に関係してくる重大な問題なのです。

TPPとは、『Trans-Pacific Partnership』、または『Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement』の略称で、『環太平洋戦略的経済連携協定』のことです。
環太平洋経済協定とか、環太平洋連携協定とか、環太平洋パートナーシップ協定などとも言われています。

要するにどういうことかと云うと、「太平洋周辺の国々の間で、ヒト、モノ、サービス、カネの移動をほぼ完全に自由にしようという国際協定で、計9か国が2011年秋のAPEC首脳会議までの協定合意を目ざしている。2015年をめどに、関税の完全撤廃が目標である。」TPP-Yahoo!百科事典より)と云う、完全自由貿易の国際協定のことです。

もともと、シンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリの4カ国が協定を結んで始めていたものですが、そこにアメリカが参加を表明し、マレーシア、ベトナム、オーストラリア、ペルーを加えた9カ国が、この11月に行なわれるAPECまでに各国間の合意を得る事を目標にしています。

カナダや、中国、韓国、その他のアジア諸国も参加の検討をしていましたが、カナダは何故か参加を断られ、中国などは見送りましたし、韓国はTPPは不利と判断して、対米国間だけのFTA(Free Trade Agreement/自由貿易協定)をつい先ごろ締結しました。
この韓米FTAは、これはこれで、韓国はアホなことをしたと言われていますが。。。

こうした状況の中、日本はアメリカに強くTPPの参加を求められています。
何故、アメリカは日本に強く参加を求めるのか?

答えは簡単です。

「お互いに関税のない自由な貿易をしようじゃないか!」と云うことなのですが、自由貿易といっても、そこに確たるマーケットが存在しなければあまり意味がありません。
このマーケットの大きさの指標となるのが、それぞれの国のGDP(国内総生産)に顕れているようなのですが、それを見てみると、アメリカが67%、日本24%、オーストラリア4.7%、その他の国合わせて4.2%になっていて、なんと、9割がアメリカと日本のマーケットが占めてしまうのです。

つまり、日本が参加しなければ、アメリカのGDP比がさらに上がってしまい、アメリカにとって殆んど意味のない(美味しくない)自由貿易協定になってしまうのです。
内需拡大に行き詰っているアメリカにとって、日本の参加は、隠された絶対条件なのです。

マレーシアとか、ニュージーランドが、「やっぱりやめた!」と言ったところで、アメリカのヒラリー・クリントンあたりは、「あら、残念ね。気が向いたらまたいらっしゃい!」と優しく言うかも知れませんが、日本が交渉の席についた後で同じことを言えば、「あんた、今更何言ってるの。あたしの立場はどうしてくれるのさ。この落とし前、どうしてくれるのさ!」と脅してくるのは目に見えています。

今度のAPECはこの11月に、ハワイのホノルルで、オバマ大統領を議長に開催され、次期大統領選の点数稼ぎを見据えたオバマにとっては、何が何でも日本のTPP参加表明を取り付けるのが至上命題だとされているそうなので、野田のおっさんが不参加、もしくは回答の引き延ばしを表明すれば、APECでシカトされるくらいの仕打ちを受けるでしょう。

ところで、TPPのもっと本質的な問題だと思うのは、経済を発展させるための各国の資本力のバランスの悪さだと思います。
言うまでもなく、アメリカには、他を圧倒するほどの資本力を持った、所謂グローバル企業とか云う大企業が多数存在します。日本にも、世界に誇る大企業は存在しますが、分野も少なく、数にしてみれば僅かなものでしかありません。日本以外の国に至っては言わずもがな…です。
このアメリカの巨大企業たちは連合を組んで、アメリカ政府を後ろから強力に突っついているのです。

つまり、アメリカの巨大企業とその資本家たちは、TPPに日本を巻き込み、関税をはじめ、自分たちの企業活動に支障となるあらゆるものを排除して、完全に日本の市場を自分たちの支配下に置くことを目論んでいるのです。

自由貿易だ!市場原理主義だ!などと言うと、なにやら、自由で、公平で、活気溢れるように聞こえますが、各国間の資本力のバランスが悪ければ、初めから勝負は見えています。

大資本は、初めは、「市場原理主義に基づいて、市場のニーズに合わせた。消費者の要求に応えた。」と云うことで、その有り余る資本力(体力)にモノを言わせて価格破壊を行ないます。日本の能天気な消費者たちは、喜んでこれを受け入れるでしょうね。
しかし、これをやられたら、日本の殆んどの企業は衰退していきます。そして、あの法律は協定違反だ、このシステムは自由競争の障壁だ、などとイチャモンをつけて次々と日本の法律やシステムを解体していきます。

日本の全ての法律やシステムが健全だとは思いません。でも、それらによって活動を保護されたりしていた企業などはもの凄くたくさんあると思いますが、TPPを楯に日本の市場を丸裸にされてしまったところに、外資の大資本等が好き勝手な振る舞いをすると、極端な事を考えれば、日本には事業を起こす日本人が一人もいなくなるかも知れないのです。

そして、日本の企業が衰退するのを見計らって、外資の大資本はその本性を顕す筈です。

実質的に競争相手がいなくなったのですから、大資本外資は、徐々に価格を吊り上げていきます。
その頃には、日本人の勤務先は殆んどが外資の関係先かもしれません。なにしろ、日本独自の産業はほぼ消滅しているでしょうからね。
そこでは、少しでも楯突く者がいれば、有無を言わさず即刻クビで、最終的には、生かさず殺さず程度まで絞り上げるつもりでしょう。

こうした大資本外資を支えるのは、忠誠を誓った日本人ですが、それらは極一部の人々であり、格差社会は今以上のものになると思えます。
政治も実質形骸化してしまうかも知れません。(今もそうかも知れませんが…)
もう、完全なアメリカ大資本の奴隷社会ですね。

これは冗談ではなく、本当にその可能性が高いのです。
先日、NHKのニュースで、このTPPが農業問題だけであるかの如く、誤解を招くような伝え方をサラリとしていましたが、これが農業問題などではなく、日本の国内産業全体の問題だと云うことは、その対象を見れば一目瞭然です。
TPPに関するウイキペディアには次のような記述が見られます。

-----引用開始-----

2015年までに加盟国間の貿易において、工業品、農業品、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどをはじめ、全品目の関税を10年以内に原則全面撤廃することにより、貿易自由化の実現を目指すFTA(自由貿易協定)を包括するEPA(経済連携協定)を目標としている。実質的に関税自主権の放棄である。

<連携協定の対象>
加盟国と交渉国がまとまり交渉の作業部会を設けている。
連携協定が目指す貿易に関する作業部会の主な議題は次の通り。

・工業製品、農産物、繊維・衣料品の関税撤廃
・金融、電子取引、電気通信などのサービス
・公共事業や物品などの政府調達方法
・技術の特許、商標などの知的財産権
・投資のルール
・衛生・検疫
・労働規制や環境規制の調和
・貿易の技術的障害の解決
・貿易紛争の解決


-----引用終わり-----

関税の撤廃は、全ての品目で行なうのが原則で、例外は一切認められないとのこと。

例えば、日本の国民皆保険制度は、保険市場の自由競争の障壁となる、と云うことで解体させられる可能性があります。こんな事をされたら、日本の医療は崩壊です。全てが自由診療となってしまうのですから、どんな民間保険に入っているかで受けられる医療サービスが決まってしまうでしょう。
巷間では、たかが盲腸で入院手術するだけで数百万以上の費用を払う羽目になり、その支払いが出来ない人は盲腸による腹膜炎でのた打ち回りながら死ぬしかないと言われています。風邪でさえも何万円も掛かるようになるでしょうから、チョッとやそっとのことで病院になど行けなくなります。
もちろん、小規模な病院や開業医も殆んど淘汰されてしまうでしょう。
格差が拡がっていれば、庶民にはホームドクター(掛かりつけの先生)なんてものも雲の上の存在になってしまいます。

では、日本も逆にアメリカに乗り込めばいいのではないかと思うでしょうが、そんなに甘くはありません。
もともと、企業群の資本力のバランスの悪さだけでなく、政治的にも軍事的にも、日本とアメリカのバランスは、ハナから公平ではありません。

既に世界的になった一部の日本企業に対してだけ、アメリカでの恩恵を少し与えておくでしょうが、それ以外の多少頑張っている新参者の日本のモノやサービスに対しては、あれこれとイチャモンをつけたり、はぐらかしたりして、アメリカの市場はまずもって開放される事はないでしょう。
こんな時こそ、政治的な介入に期待したい所ですが、何しろ日本の政治家と官僚は、アメリカのポチですから、全く期待できません。その頃は、今以上に甘い汁を吸わされているかも知れませんしね。

私なりの結論を言うと、「TPPとは、実質、日本とアメリカの“自由もどき不平等貿易協定”」だと云うことです。
実質、有無を言わさず一から十までアメリカの都合を押し付けられてしまう、極めて屈辱的な国際協定になる危険性が高いものです。

FTA(自由貿易協定)自体の理念は、悪いものだとは思いません。
しかし、前提となるものがハナから不平等な場合は、“自由”などと云う言葉は、単なるキレイ事に過ぎなくなります。
もしかして、TPP推進派は、日本が政治的にも、軍事的にも、そして企業家らの資本力も、アメリカと対等であると思っているのでしょうか。どれか一つでも欠けていれば、平等な協定を結ぶのは難しくなると思うのですが。。。

一度TPPに参加してしまったら、国内で政治革命でも起こらない限り、脱退は不可能でしょう。
このままだと、日本の社会や文化が崩壊してしまうと、とても危惧しています。

このTPP問題については、たいへんよく出来ているサイトがオープンしています。
私のヘタなTPP論など読むよりも、ズッとためになるのはもちろんですが、経済の話が苦手だと云う人でも、TPPの何が問題かが分かりやすく書かれています。
是非ご覧になってください。

サルでもわかるTPP

また、以下のお二人の話もTPPの本質を説いていますので、よかったらご覧ください。

1/2 国を滅ぼすTPP 推進者の巧妙な手口・ダマしの数々 【中野剛志】

『TPPに反対する理由』三橋貴明 2011.8.23(1)

ただし、このお二人は、どうやら原発推進派のようです。

とくに、中野剛志氏の方は、経済産業省から京大の教官として出向していて、経産省では、モロ、原子力関係の業務に携わっていたので、おそらくは原子力村の一員なのかも知れません。原発関係の話は、脱原発派を左翼と決め付けるなど、理屈がハチャメチャですが、それでも、このTPPに関しては明快な理論を持っていると思います。
彼の言う、「TPP推進者は売国奴!」と云うのは、私も同感です。
ただ、どうもお坊ちゃまのようですし、口が悪いです。

もう一方の三橋貴明氏は、原発のリスクについては殆んど無知のようです。その観点から何も見えていないのに、言わなければいいのに余計なコメントを言ってしまっているようで残念です。
ただ、彼の書いたTPPの本を読みましたが、とても細かくTPPの詭弁を暴いています。

それにしても、TPP問題にしろ、原発問題にしろ、右翼も左翼も関係ないと思うんですが、どうしてそうなるのか、私は理解に苦しみます。

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コメント
おひさしぶりです。

TPPの自由化項目のなかに「日本語」も含まれているらしいのです。
看護士や警官などの国家資格のために英語が必須になるという…インドネシアやアフリカ諸国の植民地語をご存知でしょうか。日本語もそうなってしまうことを考えると空恐ろしい思いがします。


中野剛志氏が原子力村の人だというのには同感です。ただ、中野氏が利権を得ているというよりは、非・反原発という立場にいたほうが持論を展開しやすいという判断で発言しているだけ、そんな気がします。要するに自民党寄りなのではないでしょうか。あと、日本の歴史に弱そうです。

三橋貴明氏は完全な自民党員なので原発批判はタブーでしょう。でもブログは面白いと思います。

「立場」に制限されて物が言えないのも、「立場」にすがらなければ物か言えないのも、どちらも白けた話です。
【2011/10/25 03:25】 | あやみ #- | [edit]
> おひさしぶりです。
>
> TPPの自由化項目のなかに「日本語」も含まれているらしいのです。
> 看護士や警官などの国家資格のために英語が必須になるという…インドネシアやアフリカ諸国の植民地語をご存知でしょうか。日本語もそうなってしまうことを考えると空恐ろしい思いがします。
>

あやみさん、こちらこそお久しぶりです。
「日本語」については見落としてます。
「日本語しか使わんのは貿易障壁だ、差別だ、けしからん!」と云うことになるのでしょうか?
この日本語と云う高度な言語については、私は密かに、「日本語は文化度が高い人、教養が高い人しか使いこなせない。」と思っています。
まあ、日本人の中にも使いこなせない人が山のようにいるんですが。。。

>
> 中野剛志氏が原子力村の人だというのには同感です。ただ、中野氏が利権を得ているというよりは、非・反原発という立場にいたほうが持論を展開しやすいという判断で発言しているだけ、そんな気がします。要するに自民党寄りなのではないでしょうか。あと、日本の歴史に弱そうです。
>

日本の歴史に弱そう、と云うのは笑えます。
AKB48の歴史には詳しそうですが(^^)
このタイプはよく見かけますが、目立ちたがりな割には、信頼されないんですよ。分をわきまえて、足るを知れば、好男子なんですがね。

> 三橋貴明氏は完全な自民党員なので原発批判はタブーでしょう。でもブログは面白いと思います。
>
> 「立場」に制限されて物が言えないのも、「立場」にすがらなければ物か言えないのも、どちらも白けた話です。

たしかに彼は一度、自民党から立候補して落ちてますよね。
ただ、原発問題に関しては、彼は、関心がないか、何が問題なのかよく理解できていない感じがしました。
どうしても、“経済性”と云う観点からしかモノを見ることが出来ないんでしょう。
一つ上の視点からモノを見ることが出来るようになれば、彼の意見も変わるかもしれません。
自民党には、筋金入りの反原発派である河野太郎さんがいるから、一度、師事してみればいいと思いますが、今の“立場”が温いんでしょうね。

TPPも原発も、日本国家と日本国民の利益を大切にする、と云う立場でモノを考えて欲しいものです。

TPPと日本語については、今度教えてください。
【2011/10/25 22:19】 | オルダ #- | [edit]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2011/10/26 12:06】 | # | [edit]












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Author:オルダ
『三丁目の夕日』時代に、東京都心の某三丁目で産湯に浸かった、不思議マニア、地震雲ウォッチャーにして、野球大好きな、どこにでもいるオヤジの一人です。

ブログのタイトルは、子供の頃に好きだった『天才バカボン』のパパさんの決め台詞から拝借いたしました。

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